RPGの原点になった『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のTRPG(テーブルトークRPG)をベースとした『バルダーズ・ゲート』シリーズの最新作『バルダーズ・ゲート3』遊んでます。
現在はもうストーリーの半分くらいまで進みました。
発売日あたりから遊んでいるのにまだ半分…出来る事多い+ストーリー長いでボリュームがほんとハンパないです。
感触としては、まさに“The 洋RPG”という印象で、西洋ファンタジーの原点とも言えそうな内容。
JRPGのようなファンタジーとは違ってダークな部分が多く、ゲームシステムも人を選びそうな感じはしますが、GOTYに選ばれるほど評価が高いゲームなので、食わず嫌いせず一度触れてみるのが良いかもしれない…!
ほんとに原点!?JRPG好きには逆に新感覚
ファンタジーにターン制バトルとこの言葉だけ聞くとRPGらしいですが、遊び始めてすぐ今までに慣れ親しんだRPGの常識が覆されました。
個人的に一番戸惑ったのは「レベリング」という概念がないこと。
レベル自体はありますが、倒した敵が復活することがないのでレベリングをすることができないのです。“敵を倒しまくって成長させる”ということができないので、序盤から雑魚敵が強敵に感じることも。
そこを打破するためには、ゲームのルールの把握と自由度が重要になってきます。
通常攻撃のみで敵を倒せるなんてことがほとんどなく、地形や属性、武器防具の見直し、パーティ編成などで戦闘を有利に進めることができます。
状況によっては、ボスでも何でもない戦闘に30分以上かかったり、雑魚敵でも一気に押し寄せてどう頑張っても勝てないこともあったりとJRPGの常識を覆せないと詰みゲーになっちゃいます。(正直最初難しくて詰みかけました)
とにかく攻略法が自由。敵と戦うことだけが重要じゃないので、戦闘を回避しても経験値がもらえたりともはやなんでもアリ。
ただ、進めていくうちに「これはこうやったらいいんだ」とゲームのルールを理解してくるとすごい楽しいです。
RPGの原点と言われたシリーズですが、これまでのRPGに慣れ親しんでいるなら、むしろRPGじゃないつもりでやった方が良いんじゃないかなって思いましたね。
1章の時点でわかるボリュームの多さ
全3章と一見すると短そうですが、1章ごとのボリュームがハンパないです。
なぜなら出来ることがやたらと多いから。
ほとんどのNPCから物を盗めるし、敵対してなくても戦闘だってできちゃう。鍵が掛かってればピッキングで解錠、宝箱の鍵を解錠できないなら宝箱ごと取得しちゃうなんてこともできます。
人の家の壺を壊しまくれるなんて生ぬるく思える…。
サイドクエストも多く寄り道し放題。一気にメインを進めようとするとあっという間ですが、その後は高確率で詰んでしまうので寄り道することが重要となります。
(自分は2章直前になっても発生させていないイベントが山ほどあったり仲間にしていないNPCがいたりしました。)
1章で結構満足させてもらってますけどこれがあと2章分もあるとなると全体的にかなりボリューミーです。1つのゲームで長く遊びたい人にはうってつけ。
エンディングは1万7000通りもあるらしいので、もうその数だけでどれだけボリュームがあるかは察せますね…。
ダイスの出目で仲間も永久離脱!?幅広い選択肢と運要素で緊張が走る
TRPGをベースにしているということで、何をやるにしてもだいたいはダイス(さいころ)で決められます。
戦闘の攻撃や回避なども毎回ダイスを振ってることになっており、その目次第で攻撃できたり回避できたりといったそんな感じ。※テンポを重視しているため、戦闘時のダイス演出は省かれています。
これは、ストーリー中に出てくる選択肢もそうで、自分の選んだ選択肢の成功率もダイスで決められるのです。
これによって、正しい選択肢を選んでも失敗してしまうという、運命がどう転ぶかわからない緊張感が出てくるので退屈しないです。
自分のパーティメンバーとなる仲間も選択肢とそのダイスの出目によって、恋仲になったり、はたまた永久離脱してしまうきっかけを作ることもあります。
選択肢で次第で運命が変わることはよくあることですが、選択肢を選び、さらにその選択肢の成功or失敗が運で決まるというのは、TRPGではよくあることかもしれませんが、テレビゲームでは中々なかった仕様なので逆に新鮮味がありました。
※選択肢次第でダイスが有利に働くキャラクターや効果があったりするので、ダイスもある程度は攻略可能です。(鍵の解錠が得意なキャラクターはダイスが有利に働いたり、ジョブでダイスの難易度が上がったりなど)
予習しないと詰みやすいかも…?
基礎的な部分だけでも良いのである程度基礎知識ないと序盤から詰みやすいです。
先ほどの通り、普通のRPGとは似て非なるもので、『バルダーズ・ゲート3』特有の遊び方を知らないとクソゲー認定されがちな気がします。
レベルは上がらん、仲間はふとしたきっかけで離脱、敵に回したくないNPCとひょんなことで戦闘など…。
ゲームの世界観に加え、元がTRPGということで専門用語もとても多い。ゲーム中も特に説明もなかったりするので、ストーリーをしっかり理解するためにも予習しておいた方が楽です。
人によっては「このゲームめんどくさそう…」と思ってしまうかもしれませんが、RPGの固定観念を乗り越えた先で、今まで味わったことのない感覚のダークファンタジーRPGを堪能できるはず。
攻略方法を自分で発見していくことで自分の成長を感じる…まさにスルメゲーというやつです。
後々になって、実はこんなこと出来ました、という発見もあったりするので予約特典だった「冒険者の手引き」は熟読すべきだし説明書として付属して欲しかった…。
誤操作で知らぬ間に盗みを働いて強制戦闘なんてことも
いつでも誰からでもスリで物を盗める、という自由度が仇となって序盤にやりがちなのが、誤操作の万引き。
会話するつもりでボタンを押したら物に判定がいって相手の目の前でスリを働いてしまうというミスをやらかしがちでした。(この誤操作はPS5版特有かも)
見つかった場合、弁解できることもありますが、相手によっては強制戦闘となるので不慣れなうちは何に視線を向けているかをしっかり確認した方がいいですね。
TRPGに馴染みがないと余計難しく感じやすいのかなーと思いました。
でもバトルはターン制で、重要な選択肢を選ぶ場面でも時間制限がないので、じっくり遊ぶには非常に適しています。近年流行りのスピード感のあるRPGとは逆を行ってるものの、昨年のGOTYを獲得したということはそういうこと、面白いんです。