今年1月に、マイクロソフトが、『コール・オブ・デューティー』や『オーバーウォッチ』などを開発する「アクティビジョン・ブリザード」を687億ドル(約7兆8,000億円)で買収すると発表し、ゲーム業界史上最大の買収案件となったことに大きな衝撃を与えました。
しかし、米連邦取引委員会(FTC)により、この買収が独占禁止法に触れないか調査が入り、この調査の行く末がどうなるのか気になるところでしたが、早ければ来月にも承認する可能性が出てきたようです。
3月にFTCは、買収契約の見直しを継続する中で、両社に買収に関する情報や資料の追加データの提出を求めています。
マイクロソフト側は、その追加データを2回提出しているようで、今後FTCが追加データを30日以内に求めない場合、自動的に買収は承認されることとなります。
ただし、FTCが市場の競争力の維持を保証するルールを追加したり、米連邦裁判所に予備的差止命令を申請し取引の停止を求める可能性もまだ残っています。
そして、アクティビジョン・ブリザードは世界中で運営されていることから、英国のFTCに相当する競争・市場庁(CMA)や、各規制当局にも調査されているとのこと。
以上を踏まえると、FTCの審査を終えた段階では、買収完了とはならないのが現状のようです。
しかし、FTCの審査を終え、承認された場合、買収契約は大きな進展を迎えることになります。
2023年夏までの契約成立を予想していたマイクロソフトですが、もしかするともっと早い段階で買収が成立するかもしれません。
とにかく、日本円にして7兆8,000億円という小さい国の国家予算みたいな金額が動くこの買収案件。
やはり、規模がでかい分、簡単に事は進まないものなんですね。
同時期に買収発表となったSIEのバンジー買収は無事完了しましたが、こちらはまだ難航している様子。やはり額が額ですから業界への影響は絶大なんでしょうか。
でも一応まだ審査中のようですが、なんだかんだ買収成立となりそうな予感。
ソース「VGC」