2011年にWiiで発売されたものを10年の時を経てSwitch用に改良し、HD化、60fpsとなって蘇った『ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD』をクリアしました!
このゲームに関しては、プレイレビューとして少し前に触れていましたが、今回はクリアした上でのプレイレビューとなります。(前のプレイレビューとちょっと内容が被るところもあります。)
いつもながらクリアまでに時間を要してしまいましたが、何とかクリア。Wii版をクリア済といえど、10年前なのでこんな膨大なストーリーだったっけと驚き。(ゼルダシリーズはだいたいストーリー長いですけど)
“マスターソードの起源”というシリーズの中でも重要な位置づけの作品なのに、正直言ってWii版でプレイした記憶がほぼありませんでした…。Wiiリモコンを一生懸命振ってた記憶はありましたけど。
自分の中では『ゼルダの伝説』は『時のオカリナ』、『トワイライトプリンセス』が思い出深く印象的で、ファンタジーでオーソドックスな勇者物語でありつつも、不気味でダークな部分があって他とは違う普通さがないような…けどそこがクセになるという個人的にドハマりしてしまうようなゲームなんです。
改めて本作をクリアして思ったことが、シリーズの中でもそれほどダークな部分が少なく、むしろちょっと異質というか、『ゼルダの伝説』っぽくない『ゼルダの伝説』、『風のタクト』や後発にあたる『ブレス オブ ザ ワイルド』に近いような印象でした。(『ブレワイ』はダークな面もありますけど)
もしかしたら、この“異質”を当時受け入れられかったような気がして、「こんなのゼルダじゃねぇ!」…とまではいかないですけどそれに近い違和感のような感情があったような…。それが記憶から徐々に消えていった原因だったのかも…知らんけど。
けど、先ほどの通り、ある意味1番『ゼルダの伝説』っぽくない『ブレス オブ ザ ワイルド』が商業的にも大成功し、その面白さは認めざるを得ないほどの出来だったので、HD版として改めてプレイして、そういった違和感は薄れていたのかもしれません。
というのも、この『スカイウォードソード』が、あの自由度の高い『ブレス オブ ザ ワイルド』の元になっており、本作で変わり始めた操作性がうまく『ブレス オブ ザ ワイルド』に受け継がれつつ改良されているので、最新作をメインに触れたユーザーからしたら入りやすい『ゼルダの伝説』なのかもしれないですね。
…と、シリーズの比較はこの辺にして、さっそくプレイレビューに進みたいと思います。
難しいとされたWiiの操作性が見事Switchに合致
Wii専用と言っても過言ではないほど、Wiiリモコンに特化した作りになっている『スカイウォードソード』。
果たしてこれがSwitchに適応するのか…というともうピッタリ!
まぁJoy-Con自体がWiiリモコンっぽいところもあるのでそこは大丈夫なのかもしれませんが、問題はプロコンでの操作ですね。本作はちゃんとプロコンにも対応しています。
スティック操作で剣を操り、回転切りなどの技を発動するときはスティックでコマンド入力、こうすることで、リモコンにしか対応できたい操作もプロコンに対応させています。
まぁ…自分は終始Joy-Conでプレイしてたんですけど。
まともにJoy-Con使ったの本作が初めてです。やっぱり直感的操作は楽しい!
最初のプレイレビューでも触れてますけど、Joy-Conによるジャイロのずれが厄介でしたが、Yボタンで修正するクセがついてくると、さほど問題ない感じ。
しかし、肝心な時のジャイロずれはやはり厄介…。攻撃が全然通用しない!って思ってもジャイロ補正すると簡単に攻撃出来たり…。頻繁のずれはつきものなのか自分の環境がいけなかったのか…。
ボタン操作も元が複雑な故、従来のシリーズのようなボタン入力ではなくスティック入力なので、こちらの方が難しく感じた人もいると思います。(自分がまさにそれで、スティック操作が合いませんでした…。)
このような若干の欠点は否めないですが、Wiiの時のようにコントローラーを振るって遊ぶも良し、 「もう振るの疲れた…。」ってなれば ボタン操作で遊ぶも良し、 自身のプレイスタイルや環境によってどちらが遊びやすいか…そのどちらにも対応させた任天堂の配慮はさすがでした。
シリーズ最古のストーリーだけど…
『スカイウォードソード』はあの“マスターソードの誕生”、そして“トライフォースの誕生”というシリーズの起源というべき重要な位置にある作品。
そして本作のリンクは、なんと“知恵” “力” “勇気” の3種のトライフォースを宿したシリーズ中、最強の勇者。
宿敵は女神にも匹敵し、おそらくガノンドロフよりも格上な終焉の者…。
どれだけ壮大なストーリーが待ち受けているのか…と期待していたんですが、意外にも普通な感じでした。
まぁ壮大なストーリーで面白いことは変わらないのですが、シリーズ最古ということで超展開を期待していたのですが、ストーリーの流れはシリーズ通りといった感じでインパクトに欠けた印象でした。
ゼルダシリーズの起源!というよりも、あくまで一勇者の物語という感じなので、目新しさを求めるとちょっと期待外れ感もあるかも…?
拠点となる「スカイロフト」
雲の上にある天空に浮かぶ島「スカイロフト」と雲の下にある「大地」が本作の舞台。
拠点にもなるスカイロフトと大地を行き来することになるのですが、これがちょっと面倒でした。
なにせ大地側には村とか町とかそういうものがなく、道具やアイテムを調達するには一回スカイロフトがある雲の上まで行き、飛んでスカイロフトに辿り着かないといけません。 (設定上、一部を除いて大地には人が存在しないので、しょうがないんですけど)
大地にいって、点在する村や町に訪れるという楽しみがなくなったのがちょっと寂しい…。
せめて、スカイロフトと大地の行き来がもうちょっとスムーズだったら良かったなぁと思います。
雲の上も、ハイラル平原のような広大さはあるのですが、降りられる場所は限られている上、本作で馬的役割をもつロフトバードの操作が結構クセがあるので、馬で大地を駆け回る方が楽しいかな…と思ってしまいました。
ただ、“大空を自由に飛ぶ”という他にはない要素は解放感があって楽しいですけどね!(雲の下でもそれを楽しめたら尚良かったかも)
本作のリンクはちょっと陽気
主人公リンクは相変わらず喋らないですけど、その代わり選択肢が豊富になりました。
ちょっとユニークな回答もあったりで、無口にしか見えないけど実は陽気な人…!?という意外性が良かったです。
悪く言うと勇者っぽくないんですけど、そこはシリーズにはない、ある意味自由度の高い主人公ということなのかもしれないですね笑
張り詰めた雰囲気でも平気で緩さを出す、今までにないリンクです!(それも選択肢次第なんですけどね)
キャラクターたちが良い味出してる
本作のキャラクターたちは一段と濃いというか…より良いキャラしていたように感じました。
シリーズには登場しない種族が続々と出てきたし、そこも他にはない良さだったりしましたね。
実は伏線が張られていた…?
これすっかり忘れてたんですけど、ラストを見れば分かる通り、退魔の剣ことマスターソードには、ラスボスである終焉の者の残留思念が封印されているのです。
ということは、今までこの凶悪な存在の意思をマスターソードに宿らせたまま歴代のリンク達は使っていたってことなんですよね…。
それが不自然にも、シリーズどこにも語られていないし触れられない。
封印ということで、ある意味これで消滅という捉え方もできるんですけど、“封印”というワードが気になるんですよね…。封印ということは解き放つこともできるということで…。
浮かぶ島…空の上まで舞台は広がる…もしかしてこれ、『ブレス オブ ザ ワイルド』続編に繋がったりします??
オススメするなら
- 剣のようにJoy-Conを操作したい人
- 逆に『スカイウォードソード』をボタン操作で楽しみたい人
- 『ブレス オブ ザ ワイルド』から入った人は意外にも馴染みやすいかも
- マスターソードやトライフォースの誕生について知りたいって人
- 『ゼルダの伝説』は雰囲気が明るい方が良い派の人
久しぶりにJoy-Conの直感操作でWiiで体感したあのリモコン操作の楽しさを感じました!
Switchに適応させたというのもありますが、10年経っても色褪せず楽しめるというのもすごいんですよね。
このまま『トワイライトプリンセス』もSwitchで出てくれないかなぁ…出ないかな…。