【INSIDE】『LINBO』開発スタジオの進化したパズルアクションの続編【クリアレビュー】

HASHIKI's ゲームプレイ日記

  

『LINBO』を開発したインディーゲームスタジオ「Playdead」の新たなパズルアクションゲーム『INSIDE』クリアしました。

2016年発売された本作は、横スクロールアクションとしては『LINBO』と同じですが、2Dではなく色付き3Dグラフィックになり、シンプルなのはそのままに操作性を向上させたパズルアクションの新作となります。

説明一切なしのまま主人公の少年が追っ手から逃れるところから始まり、ディストピアのような世界で起こる数々の奇妙な出来事は『LINBO』同様に考察しがいのあるストーリーとなっています。

『LINBO』に続き、高い評価を得ているパズルアクションとしても有名です。『LINBO』から引き続きプレイしており、開発元も同じということで、どうしても『LINBO』と比較してしまうのですがそこは悪しからず…。

  

   

対応機種PS4 / Xbox One / Switch / PC / iOS
ジャンル横スクロールパズルアクション
プレイ人数1人
CEROD
開発Playdead

  

   

まとめ

  • 『LINBO』とは別角度の不気味でダークな世界観
  • 一撃死な死にゲーでも『LINBO』と比べると難易度は低め
  • シンプルで直感的に操作できるのは変わらずGOOD
  • 1周でも十分な手軽に遊べるボリューム

  

シンプルな操作とちょうど良い難易度

   

『LINBO』といえば、走る、飛ぶ、掴むなど簡単な操作で楽しめましたが、そのシンプルさは本作でも引き継がれており、基本的な操作は同じで直感的な操作が可能。前作と違う点としては、水中での移動が可能になり、水中ならではの仕掛けもあったりで、仕掛けや罠の幅も広がっています。

『LINBO』は結構シビアな操作を求められたりしましたが、本作ではそれがなく比べると難易度は易しめになっていました。前作に比べぬるいと感じる人もいるかもですが、個人的にはほどよい難易度で良かったですね。

操作感としては後発な分、『INSIDE』の方が遊びやすさは向上していた印象を受けました。

『LINBO』と『INSIDE』どちらをオススメしたいかを考えた時、この手のゲームの初心者なら『INSIDE』の方が良さそうです。

  

同じ“ダーク”でも『LINBO』とは違う不気味さ

  

「ダーク」「不気味」「脱出」といったテーマは同じですが、『INSIDE』は 主人公はなぜ追われおり、何者であるのか?という自身の謎をディストピアのような世界で追うストーリーにもなっており、『LINBO』の不気味さとは違う人間の闇の部分に触れるような内容になっています。

ゲームを進めていくうちに、この主人公は“普通ではない”と感じ始めるでしょう。徐々に感じられる普通ではない部部分が、最後は予想外な展開になってムービーと説明がなくともある程度ストーリーを楽しむこともできました。

『LINBO』も似たようなストーリーではありましたが、『INSIDE』は進むごとに謎が増え、最後に「こういうことか」と明らかになる仕組みになっており、ストーリーの考察がしやすくなっています。

どちらの作品も「これで終わり?」と思う消化不良な部分はあったことは否めないですが、『INSIDE』の方は終わってもなお不気味さを感じたので衝撃度と言えば『INSIDE』の方が強かったです。

  

ボリュームは手軽さ重視

   

本作も1周すれば十分なボリュームになっています。プレイ時間としてはこちらも1~2時間で、『LINBO』よりも簡単な分、短くなったようにも感じました。

1周で十分といっても、隠しエンディングを見るために各所に配置されているミラーボールのような装置を破壊する要素はあり、その隠しエンディングを見るためには周回する必要があります。

ただ、隠しエンディングを見るための仕掛けが凝っているわりにエンディング自体は正直あっけなく、わけわかんなかったので見れなくても良いレベルだったと正直思いました。

 

『INSIDE』らしさのあるオリジナル要素

   

泳いだり潜水艦を操縦したり物を投げられるようになったりと『LINBO』よりもできることが多くなった分、このゲームでしか体験できない仕掛けや罠も増えています。

特に気に入ったギミックは人を操る装置で、複数人を同時に操り、壁を壊したり仕掛けを解くというのが、今までにないオリジナリティがあって楽しめました。

  

  

また、各所にいる“得体の知れないもの”についても『INSIDE』を語る上で避けることができない部分で、『LINBO』のモンスターや凶器のような分かりやすい恐怖に対し、『INSIDE』の「なんだこれ…?」という理解不能から来る気味の悪い、『サイレントヒル』みたいな“得体の知れない何か”という恐怖がこのゲームの良い部分でもあります。

  

   

オススメポイント

  • 『LINBO』を遊んだ人はすんなりと入れる世界観と操作性
  • 『LINBO』とは全く異なるダークさと世界観
  • 横スクロールアクションは変わらずも奥行きを感じる3Dの良さもある
  • 説明もムービーなしは同じでも考察しやすいストーリーに
  • セール時期はとにかく安い

 

『LINBO』を遊んでいればすんなりと入り込める『INSIDE』。全体を通して見るとこれで終わり?というあっけなさはあるものの、ラストはかなり衝撃的なことになるのでオススメです。主人公の少年に救いはあったのか…。
これは関係ないですけど序盤に見える夜明けの日光の安心感と美しさが好き。