【プレイグ テイル -レクイエム-】人喰いネズミ再び…前作を超えた過酷な姉弟の運命を辿るアクションアドベンチャー【クリアしました】

HASHIKI's ゲームプレイ日記

    

2023年6月にPS5タイトル(日本語版のみ)として発売されていたアクションアドベンチャー『プレイグ テイル -レクイエム-』クリアしました!

前作にあたる『プレイグ テイル -イノセンス-』はトロコン済みだったので、続編がフリープレイタイトルとして配信されていたのを機にDLしたものの、遊び始めるまでだいぶ時間が空いてしまいました。

前作からの直接的続編だった『プレイグ テイル -レクイエム-』。
変わらず疫病ネズミ、そして敵勢力の脅威に巻き込まれてるアミシアユーゴとの姉弟の運命に決着がつく本作は、まさに過酷な逃避行。味方よりも敵の方が圧倒的に多い2人が様々な困難を乗り越える姉弟愛の物語でした。

     

   

    

対応機種PS5
価格(税込)パッケージ版:8,778円
DL版:7,980円
ジャンルアクションアドベンチャー
プレイ人数1人
CEROZ

     

   

PS4版だった前作のリマスター版もPS5で発売中 ↓

    

核心に迫る前作プレイ必須の物語

    

物語は前作から引き続き、姉のアミシアと弟ユーゴ、錬金術師のルカに加え、前作で救い出された姉弟の母親ベアトリスを軸に、ユーゴの病持ちのネズミを操る力(病)「プリーマ・マキューラ」の謎を徹底的に追う『プレイグ テイル』の核心に迫る内容になっています。

二作目で物語が佳境に入るということで、その内容は前作を超える過酷な運命が姉弟を待ち受けていました。

   

   

ストーリーは前作よりも長く壮大で、序盤以降はあまり救いのない、言ってしまえば『プレイグ テイル』らしい陰鬱とした雰囲気がずっと続くのでなかなかにシンドイです。

疫病とネズミ加え、ユーゴの力を付け狙う勢力からの逃避行…途中で頼もしい味方にも出会いますが、常に誰かが犠牲になるかもしれないという緊張感がずっと続きます。

それでも、弟の病気を治したいという一心でどんな危険にも立ち向かう姉アミシアの懸命さに感心してしまいました。

   

   

ユーゴの病「プリーマ・マキューラ」の治療法がユーゴの夢で見た島にあるという一縷の望みから、「プリーマ・マキューラ」の起源にまで迫る意外な展開もみせてくれます。

ただし、物語を楽しむには、前作からそのまま続いた内容になっているため前作プレイ必須、翻訳は前作同様日本語字幕のみとなっています。翻訳に特に問題はありませんが、たまーにニュアンス的に「ん…?」となってしまう部分と誤字があったりします。

ストーリー重視で長編なので、日本語吹替えがないのが惜しい部分ではありました。

   

現実にあるかどうかもわからないユーゴが見る夢の島が本作のカギとなります。

  

フランス中世らしい生々しさが進化

   

ファンタジー要素があるといえど、CERO:Zの通り前作同様にエグい描写がかなりあります。

グラフィックの進化も相まって草花や町並みといった美しいところはより美しく、疫病やネズミの被害といったエグいところはよりエグくと、妥協なくその生々しさを描いています。

   

人喰いネズミはさすがにいなかったものの、現実でも疫病が流行っていた中世フランスが舞台

   

「死」というものが軽く扱われていた時代に、自らの欲に溺れ非情になる人間、そこに加えて疫病とネズミ…。

一言にグロテスクという言葉だけでは片づけられない、フランス中世の生々しい目をつぶりたくなるようなところを突いてくる感じは、ある意味本作の魅力でもあります。

こういうダークな中世ファンタジーが好きな人にはぶっ刺さるゲームだと思います。

   

見ているだけで息を吸い込むのを躊躇いそうになる…

   

ゲームシステムは進化して遊びやすくなっている

   

錬金術の種類やクロスボウなどの新装備、共同アクションなど、新システムの追加で出来ることは多くなっていますが、「ステルス」「スリング」「クラフト」など、前作からあった基本のものはそれほど変わりなく、すんなりとプレイすることが可能。

大きな違いは、主人公のアミシアが前作からの成長もあって強くなっていること。このおかげで前作よりもストレスを感じる部分が少なく感じました。

例えばステルスモードの際、敵兵士の攻撃は基本的に一撃なら耐えられるようになり、そこからの反撃も可能となっています。

“見つかったら即終わり” ではなく、一度攻撃を受けてもそこから体勢を整えられるようになったことで、ピンチを乗り越えやすくなっています。

さらには、ユーゴのマキューラの力による検知能力やネズミを操る能力、ルカや途中で加わる仲間のアクションもあって、敵を出し抜く手段が増えたことで、前作よりもだいぶ主人公が頼もしい存在となっています。

といっても、その分敵の数や種類も増え、フィールドも広くなっているので緊張感が失われることはなく、前作同様にステルスアクションを楽しむことができます。

    

良くも悪くも前作とそれほど変わらず

  

まさにタイトル通りに、良くも悪くも前作とそんなに変わっていない印象でした。

“敵から隠れて突破” “ネズミの大群を避ける” “謎解き” 基本的にこのループで、ストーリーの雰囲気と展開の仕方もそれほど変わらなかったため、あまり変わってないです。

前作とセットで『プレイグ テイル』と考えれば納得ですが続編として出してる以上そうもいかず…。

悪い部分が減った反面、これといって目立った追加要素もそれほどなかったので、前作からの大幅進化を期待していると少し肩透かしを食らうかも。

グラフィックとゲームシステムは進化しているので、逆に前作『プレイグ テイル -イノセンス-』をプレイしていない人にオススメしたいのですが、ストーリー重視の内容となっているため、前作プレイ必須となってることが難しいところですね。

  

オススメポイント

  • 中世ファンタジーを“リアル”に描く生々しさ
  • 息を飲むようなステルスの緊張感
  • 前作よりも遊びやすさが進化
  • “こんなネズミは嫌だ” 前作を超えるゾワゾワするおぞましさ

   

プレイしている途中で『ラスアス2』を思い出すほど暗い物語でした…ただこのゲームは“救い”を求める物語だったのでそこが違うポイント。

アミシア、ユーゴの物語はこれで完結ですが、含みを持たせた終わり方をしていたのでまだ続編出す気でいるんかな…?

   

途中参戦のアルノーおじさんの安心感がハンパない