先週の話になりますが、『龍が如く7 光と闇の行方』クリアいたしました!(インターナショナル版ではないです。)
『龍が如く7』は、2020年1月16日に発売された龍が如くシリーズのナンバリングタイトル最新作で、本作から主人公が、歴代主人公を務めてきた「桐生 一馬」から「春日 一番」へと交代、そして、ジャンルは「アクション」から「RPG」へと変更されました。
また、シリーズお馴染みのゲストとして、中井 喜一さん、堤 真一さん、安田 顕さんという豪華俳優陣が出演。3人とも物語に大きく関わるキャラクターとして出演されています。
ストーリーが高評価ということは知りつつも、発売から2年越し、しかもこれまでのシリーズのようなアクション無双の『龍が如く』ではなくRPG特有の難しさもあって、色々と不安はあったものの、ようやくクリアまで漕ぎ着けました。
色々な変更点があり不慣れなところはありつつも、結果としては、RPG『龍が如く』も悪くないなって感じです。
個人的にジャンルとしてはアクションもRPGもどちらも大好きなので特に問題はなっかたのですが、大幅リニューアルが加えられるというのはどうしても不安になってしまい、どんな『龍が如く』になっちゃうんだろう…という、食わず嫌い的な何かが働いて手が出しにくかったのはありました。
そんなこんなしていると、世界観を共有する木村拓哉さん主演の『ロストジャッジメント』が発売、ストーリーは『龍が如く7』後なので、ネタバレ回避のためにも中々そちらにも手が出せず…という状況に陥ってしまい、今では、さっさと始めてれば良かったと思ってます(^^;
新主人公・【春日 一番】
主人公は“伝説の元極道”「桐生 一馬」から、“どん底”の「春日 一番」へと交代されたのは周知の通り。
長い刑期を過ごすことになる境遇や根底がアツイ人間なところは似たところもありますが、「桐生 一馬」は、“物静かで伝説と呼ばれるほど喧嘩が強い、一騎当千の最強キャラ”ですが、「春日 一番」は、“陽気で最強というほどでもなく、物語序盤でほぼ全てを失い、仲間と共に成り上がっていく”という正反対な2人。ジャケットとシャツの色も真逆なのはそこら辺を表しているんでしょうね。
しかし、そんな真逆な「春日 一番」が、『龍が如く』の主人公として相応しい人物であると、クリアしたころには認めざるを得ないでしょう。
とにかく「春日 一番」という人間が好きになりました。常人では持ちえない鋼メンタルと強運の持ち主ではありますが、どちらかというと何しても無敵な「桐生 一馬」よりも、我々に近い普通の人間なので愛着が湧くんですよね。
明るく陽気で、人当たりが良く、40代過ぎても、「ドラクエのような勇者になりたい。」というゲーマーの心を掴んでくるようなキャラ設定は、『龍が如く』=「桐生 一馬」という考えを良い意味で払拭させやすくしてくれた気がします。
そんな2人はストーリー上、とあるきっかけで邂逅することになります。
ゲーム内で2人が手を握ったシーンは、桐生が一番に主人公の座を託したようにも見えて感動しちゃいました…。
ちなみに、一番の『ドラクエ』発言は、ちゃんとスクエニ側の許可をもらってるんだとか。(当たり前ですけど)
『龍が如く7』は、ゲーム会社の垣根を越えた作品でもあるんですね。
ターン制コマンドバトルについて
『龍が如く7』で何が大きな変化かと言えば、この「ターン制コマンドバトル」ではないでしょうか。
桐生一馬の一騎当千アクションスタイルから、4人パーティで戦略を練りながら戦うコマンドバトルスタイルへと大幅変更しています。
主人公の交代を受け入れても、ここを受け入れられない人って結構多そう…。
しかしながら、ゲームを始めた頃の報告でも言っている通り、スピード感や爽快感が減った分、“戦略に時間をかける” 自分なりの “バトルの流れを組み立てる” ことができるようになっています。
今までなら、放置してたら攻撃されてゲームオーバーになったバトルが、自分が動かない限り攻撃されることはありません。放置しててもキャラクターが動くので、多少戦況が変わることはありますが、ゲームオーバーになることはまずないのです。
ここが大きな違い。咄嗟の判断が必要になったり、コンボを繋げて敵を倒す必要がなくなりました。
その分、戦略を練らないといけません。そこそこ強い雑魚敵に出くわして余裕ぶっこいてると倒されてしまうことも結構多いです。ゴリ押しとスキルがあればなんとかなったバトルも、今度は時間はたっぷり与えられる分、戦況を見て戦略を考え、場合によっては戦闘前にジョブを切り替えて…と頭を使うことが多いです。
まさにこれまでのシリーズと正反対。『龍が如く』の肝でもあるバトルシステムをリニューアルする決断は中々難しかったのではないでしょうか…。
ですがその分、アクションが苦手でも、『龍が如く』をプレイできるようになったのです。
これを受け付けないと言う人もいると思います。先ほどの通りスピード感がなくなってしまいましたから…。
実際のところ、全体的の評価は高いですが、コマンドバトルになったのは賛否両論と言ったところでしょうか。
新シリーズ『ジャッジメント』と差別化図る目的もあったのかもしれませんが、やはりアクションからRPGへの変化は少し抵抗がありました。
この「ターン制コマンドバトル」はユニークなものが多くて面白いんですが、そこを受け付けられない人もいることは理解できるなぁというが正直な感想。
RPGコマンドバトルという馴染みのあるバトルシステムにした分、次回作ではギャグ路線の強化ではなく、『龍が如く』らしいと言える“何か”があってくれると良いですね。
“アツイ”成り上がりのサクセスストーリー
『龍が如く7』のストーリーはとにかく“アツイ”男の物語という印象。主人公が変わった影響もあるでしょうが、物語全体を通して、“熱” を感じます。
『龍が如く』なのでシリアスな場面やエグい描写があったりするんですが、「春日 一番」のキャラクター性、“どん底からの成り上がり”ということもあって、ストーリーは前向きで少し明るい印象。今までのシリーズにないものを感じます。
全てを失った男が、どうもがいていくのか…「春日 一番」と仲間たちが困難を乗り越えていく様は、まさにサクセスストーリーであり、「春日 一番」でしかなし得ないものであると思います。(桐生さんだったら全部ひとりで解決できちゃうもんね…。)
まさに現実社会にドラクエを引っ張ってきたような “リアルRPG” に仕上がっています。
次回作となる『龍が如く8(仮称)』でも、春日 一番が主人公であることが明言されています。
相当な苦難を乗り越えてきた春日 一番の身に、次は何が訪れるのか…仲間たちとはどうなるのか…楽しみです!
コミカルな要素多め?
「バトルでは一番の脳内が反映される」「ハローワークでジョブチェンジ」「デリバリーヘル“プ”サービス」など、ギャグ要素がひと際多い『龍が如く7』。
ストーリー全体が少し明るいイメージがあるのは、コミカル描写が多いというのもあります。
「ハローワーク」でジョブチェンジができるのは、なるほどなって思いました。確かに、あそこリアルにジョブチェンジするところですもんね笑。
『龍が如く』シリーズ自体、コミカル描写が多いのですが、『龍が如く7』は群を抜いて多いような気がする…。
サブストーリーがぶっ飛んでるのは元からですが、ギャグ要素をバトルや本編にも組み込んでいたりしています。
春日 一番と愉快な仲間たち的にはコミカルな感じが似合うんですよね…!
全体的にシリーズよりもちょっと明るめな印象を持ったのはそれもあるからだと思います。
『新・龍が如く』ではなく『龍が如く7』
ジャンルも主人公も、主要舞台も「神室町」から「伊勢佐木異人町」に変えたのに、桐生 一馬伝説に次ぐナンバリングタイトルとして出したのはなんでだろうと思っていたのですが、改めてプレイしてみると、やはり『0』~『6』までを迎えた『龍が如く』の延長線上にあるのが『龍が如く7』だからだと思います。
東城会が消えるという、これまでのシリーズを遊んだプレイヤーにとってはショッキングな出来事がしれっと起こっていますが、過去作から登場しているキャラクターは、ちゃんと今作でも複数登場しています。
そして、『龍が如く』シリーズをひっくり返すような出来事も…。
これまでのシリーズとちゃんと繋がった上での『龍が如く7』なので、過去作を遊んでいた方が楽しめると思います。
ジャンルも主人公も変わったからといって、これまで遊んできたユーザーを置いてきぼりにするようなことはない反面、これから『龍が如く』シリーズに入るユーザーにとっては、ちょっとチンプンカンプンなところもありそうです。
『龍が如く7』ではいろんなことが起きすぎて、ある意味、次の『8』こそ、新生・『龍が如く』となりそう…。
『龍が如く ONLINE』では全く違う展開に?
『龍が如く ONLINE』は、 iOS / Android 向け(Microsoft Windowsでも可)の基本プレイ無料(アイテム課金制)のアプリゲームです。
こちらはナンバリングが付いていないものの、「春日 一番」をメインとした『龍が如く6』に続く続編となっています。
ですが、アプリ版『龍が如く7』というわけではなく、同じ主人公、時間軸と多少共有する部分もありますが、登場人物もストーリー展開も全く異なる別作品です。(今のところ、どちらが正史ということはなく、どちらもその世界での正史という扱いのようです。)
『龍が如く ONLINE』は、『龍が如く7』よりも多く過去作のキャラクターが登場し、中には、「秋山 駿」「郷田 龍司」などが登場する他、「東京リベンジャーズ」「バキ」といったTVアニメとコラボしたことも。
『龍が如く7』とは違い、過去作との繋がりが多く、『龍が如く7』をプレイした人も、シリーズをプレイしてきたファンにとっても、十分楽しめるゲームとなっています。
現在は、「春日 一番」を主人公とした第一部に続き、『黄龍放浪記』として、「郷田 龍司」を主人公とした第二部ストーリーが展開しています。
オススメするなら
- ジャンル関係なく『龍が如く』が好きな人
- アツく凝ったストーリー展開が好きな人
- RPGが好きな人
- ボリュームのあるゲームを遊びたい人
- 権田原組長が好きな人
発売からすでに2周年も経ってしまったということでいい加減やらねば!という気持ちで始めた『龍7』。
東城会壊滅の謎とか、神室町ドン・キホーテ消滅の謎とか…『ロストジャッジメント』に続くストーリーをやっと知ることができました。
春日一番の物語が今後どうなっていくのかもそうですが、『龍が如く』チームはこのRPG『龍が如く』をどう発展させていくのかも気になります!
気づけばそろそろ『龍8』が発表されてもおかしくない時期、もっと早く遊んでいれば良かった…。