「The Game Awards 2023」にて発表された『ファイナルファンタジーVII リバース』の新トレーラー。
初公開キャラやテーマソングといった新情報が満載のトレーラーとなったため、今回はその「テーマソング発表記念トレーラー」の内容を追っていきたいと思います。
テーマソングは植松伸夫氏作曲の「No Promises to Keep」
作曲:植松 伸夫
作詞:野島 一成
ボーカル:Loren Allred
前作『FFVII リメイク』は、ロックバンド「Survive Said The Prophet」のボーカル Yosh氏がボーカルを務めていましたが、『リバース』では映画「グレイテスト・ショーマン」の「Never Enough」を歌った歌手Loren Allred氏が務めています。
『FFVII リバース』作中ではこの主題歌をエアリスが歌うようなシーンもあり、挿入歌としてもゲームで流れそうですね。
ついに登場する「シド」と「ヴィンセント」など新キャラクター
ヴィンセント・ヴァレンタイン(CV:鈴木 省吾)
神羅屋敷の地下の棺桶で長い間眠りについていた「ヴィンセント」が本作で起床。
デザインが『ダージュ オブ ケルベロス』寄りになるも『リバース』独自の要素も加えられています。
シド・ハイウインド(CV:山路 和弘)
『FFVII』そして『FF』シリーズにも欠かせない「シド」が初お披露目。
なんだか原作2年後の『FFVII AC』よりも若々しく見える。
原作では移動手段として欠かせなかったタイニーブロンコ(ただしボート代わりとして)も本作で登場。
ダイン(CV:津田 健次郎)
バレットの親友だった「ダイン」
バレットの義手の理由とマリンと暮らしている明らかになるバレットにとって超重要人物。声がツダケン。
ディオ(CV:山寺 宏一)
ゴールドソーサーに見合うキャラが濃すぎるジョジョじゃない方の「ディオ」
原作から全く妥協しないそのリメイククオリティは『FFVII リバース』チームを賞賛するしかないほど濃くてムキムキなカリスマ園長。
ロンリー・ゲス(CV:佐藤 せつじ)
砂漠の監獄コレルプリズンのボス「ロンリー・ゲス」
ゴールドソーサーの下層にいるチンピラ共を束ねるギャングスター。原作にもいたらしいがハシキは全く覚えていない。
他にも公式サイトでは黒マントを保護し独自に研究を進めている北コレルの「シロン医師」などのキャラクター紹介が追加されています。
原作中盤のエリアが大幅リニューアル!?
トレーラーで目立ったのは「ゴールドソーサー」、そのゴールドソーサーのある「コレル」、『リバース』出発の拠点となる「カーム」、忍び込む神羅の「運搬船」、ヴィンセントが眠る「神羅屋敷」の地下やシドのいる「ロケット村」も一瞬映ってますね。
《ゴールドソーサー》
《コレルプリズン(?)》
《カーム》
《神羅運搬船》
《神羅屋敷(地下)》
《ロケット村》
バトルには新たな召喚獣たちも!
「連携技」が魅力となる本作のバトルには、前作同様に召喚獣も登場!
イフリートやシヴァ以外の新たな召喚獣が初お披露目となりました。
既出情報で、この他にも「アレキサンダー」「オーディン」「クジャタ」も登場。
特定の場所でしか召喚できなかった召喚獣が、普通のバトルで召喚されているように見えますが、いつでも呼び出せるようになるのか…?
好感度システムが実装!デートも完全再現へ
今作では「ゴールドソーサー」のデートイベントで重要な「好感度」システムが実装されています。
仲間と行動を共にする中で発生するクラウドの行動や会話の選択で、仲間たちが抱くクラウドへの好感度が変化し、その結果はゴールドソーサーで発生する「デートイベント」と「LOVELESS舞台劇」へと繋がります。
原作の通り、「エアリス」「ティファ」「ユフィ」「バレット」の4人のデートイベントがあることは確定してます。
LOVELESS劇ではルーザ姫を演じる仲間や脚本が変化するとのこと。
クラウド女装イベントの結果は一択でしたが、ここはちゃんと4人分用意してくれるみたい。
原作にはないシーンもあるストーリーの謎
“守る世界に君はいるのか” という意味深なメッセージからスタートするトレーラー。
まずは、原作にもあるシーン。
レッドXIIIの物語となるコスモキャニオンの「ギ族の洞窟」、ディオ園長が濃すぎてケット・シーが霞む「ゴールドソーサー」やロケット村で「タイニーブロンコ」が飛び立つシーン、そしてやっぱり描かれてしまうであろう「忘らるる都」も。
そして、『FFVII』にある古典叙事詩「LOVELESS」の舞台劇もちゃんと再現されています。
原作と違うのは、最新VR技術が使用される劇場であるということであること。先の好感度がこの劇にも関わってきます。
出会うはずのないザックスとビッグス、そしてマリンも…
今回のトレーラーにも、ミッドガルを目前に倒れてしまうはずのザックスが生還するザックス生存ルートの新たなシーンが公開されています。
なんと、七番街プレートの支柱で死んでしまったビッグスがザックスと邂逅するというシーン。
これは原作にない『リバース』オリジナルの展開です。
そのビッグスは「あのメンバーの中で、おれが残ったのはどうしてだろうってな」という意味深なセリフ。
手配書の×印が「バレット」「ティファ」「ウェッジ」「ジェシー」に付けられていることから、ビッグス以外は死んでしまったことがわかりますが、『リメイク』および『リバース』ではそんな展開にはなりません。
そして、ザックスはマリンとも出会っています。もちろん原作でこの2人は出会ったことがありません。(奥には魔晄中毒のクラウドも)
「誰にも言わない?お姉ちゃんはね、怖い人に殺されちゃうの」というマリンのセリフ。
お姉ちゃん=エアリス、怖い人=セフィロスのことだとは思いますが、なぜ『リバース』最後に起こるであろうそのことを知っているのか。
そして、エアリスとも出会っているのですが、エアリスは寝ているというよりも昏睡状態のように見えます。
一体、この世界線は何なのか…。
ザックス生存ルートはライフストリームが作り出した世界…?【考察】
『FFVII エバークライシス』の冒頭で
「ライフストリームは、あらゆる記憶、知識、感情をのせ、巡り巡る」
「ときに交わり、ときに離れ、見たことのない物語を映し出す」
「それもまた、星が宿すもうひとつの可能性」
というセフィロスのセリフが流れます。
アプリ版に合わせ、原作とは少し違う展開をみせる『エバークライシス』を例えた表現のようにも聞こえますが、「見たことのない物語」「もうひとつの可能性」、これらは、このザックスの生存ルートも含めて指しているのかもしれないと考えました。
だとすると、このザックス生存ルートは、IFの並行世界というよりもライフストリームが作り出した物語である可能性があります。
『FFVII』リメイク三部作は、原作から大きく改変されることはないと開発者が断言しているので、並行世界、パラレルワールドというよりも、ライフストリームが作り出したもう一つの可能性の物語とした方がしっくりきます。
ライフストリームは死んだ人間が還る精神世界のような場所であるため、現実世界で死んでしまったザックスとビッグスが存在するのも一理あります。
クラウドとエアリスも存在していますが、2人は意思疎通できない状態に見えます。ライフストリームの中にあるこの2人は姿という記憶が存在しても精神が現実世界にあるため、動けない状態になっているのだと思います。
となると、ここで不可解なのがマリンの存在。彼女が死んでしまうことは原作にないので、ザックスの生存ルートに意識がある状態で存在することがおかしいとなるのですが、『リメイク』でマリンがエアリスと接触した際、エアリスの未来を視たようなシーンがあるため、エアリスを救うため、どうしようもない決まった末来を変えるために、現実世界のクラウドたちではなく、ライフストリームにいるザックスに何かしらの方法で接触を試みたのかもしれません。
だとすると、死んだとされた「ウェッジ」「ジェシー」はもしや…。
ザックス生存ルートは “ライフストリームの作り出したもう一つの可能性” だとすると…
『リバース』のラストでセフィロスの手によって命を落としてしまうエアリスが、続編でザックス生存ルートで生きているということも考えられます。
そうなると、『アドベントチルドレン』のラストでザックスと共に姿を現したエアリスたちは、そのザックス生存ルートにいるんだよって解釈にも繋がってくるかも。
そして、もう一つの可能性として、クラウドがセフィロスの完全な操り人形となってしまった後、アルテマウェポンによってクラウドとティファがライフストリームに落ち、そこでティファが本当のクラウドを探す際に、ザックス生存ルートに行き着く…なんてこともあるかもしれません。
ライフストリームが生み出したのはそれだけではない?
『リメイク』のラストでセフィロスの言っていた「我々の星は あれの一部になるらしい おれは消えたくない お前を消したくない」そして「終末(の7秒前)」というセリフ。
「おれ」という一人称から、まだ正気だった過去のセフィロスであることが窺えますが、この過去セフィロスはライフストリームによって作り出された存在なのものかもしれません。
セフィロスの言う通り、星が終末を迎える危機に瀕しているとしたら、星自身、つまりライフストリームもそれに抗うはず。
星の対抗策として、ライフストリームによって過去セフィロスとザックス生存ルートが必要とされ生み出されたのだとしたら、終末に立ち向かうのはクラウド一行だけじゃない『FFVII』人気キャラが一堂に会するオールスターになるのかも…!?
前作のYosh氏が歌う「Hollow」の力強くも切なげな曲も良かったですが、今作は『FF8』の「Eyes on me」の雰囲気に似てるバラードも良いですね~。
そして今回、考察が楽しくてだいぶ時間費やしてしまいました。これが当たってるのか全く違うのかどうか、『リバース』でどの程度まで明らかにされるのかほんと楽しみです。
※画像は「『FINAL FANTASY VII REBIRTH』 テーマソング発表記念トレーラー」をキャプチャーしたものです。