【Lost Records: Bloom & Rage】4人の女子高生の不思議な体験が時代を超えて蘇る…【チャプター1 クリアレビュー】

PC

  

2025年2月18日に配信となった『Lost Records: Bloom & Rage』のチャプター1をクリアしました!
※本作は2章構成でチャプター2は4月15日に無料配信となります。

開発元は『ライフ イズ ストレンジ』シリーズで有名な「DON’T NOD ENTERTAINMENT」で、『ライフ イズ ストレンジ』の精神を受け継ぐアドベンチャーゲームです。

※本作は2025年2月にゲームカタログで配信済

  

   

対応機種PS5 / Xbox Series X|S / PC
ジャンルアドベンチャー
プレイ人数1人
開発DON’T NOD ENTERTAINMENT

   

主人公「スワン」を通して4人の女子高生の物語を描く

   

本作の主人公はカメラが好きな内気な少女「スワン」と、「ノーラ」「オータム」「キャット」の3人のキャラクターがメインのストーリーとなっており、2022年の「大人時代」でメインの物語となる1995年の「高校時代」を振り返るような流れで進むのでゲーム中には2つの時代があります。

  

左から「ノーラ」「キャット」「スワン」「オータム」

   

冒頭は2022年の大人時代に1995年に出会った友達と27年後に再び出会うことになるところから始まります。

ただし、同窓会という雰囲気ではなく、何か“再び会わなければならない理由” があるようです。(この理由についてはチャプター1で語られることはありませんでした)

その理由を紐解く鍵が1995年の彼女たちの出会いにあるようで、彼女たちの出会いと4人の奇妙な体験を振り返ることになります。

  

大人時代は一人称視点で、スワンの大人になった姿は謎のまま

   

ストーリーについては、チャプター1時点ではまだ謎が残されたままの状態です。

物語の鍵となる奇妙な体験はチャプター1の終盤あたりの話なので、それまではひたすら4人の少女のエモライフを楽しむことがメインになります。

彼女たちの奇妙な体験が今後どのような展開を巻き起こし、27年越しに再び出会わなければならない理由が何なのかが非常に気になるのでとても引きつけられるものはありましたが、チャプター2前提の作りなので謎が多すぎて多少の置いてきぼり感はあります。

人によってはチャプター1の本題に入るための導入が長いため、少し退屈と感じることもあるかも。

  

ナラティブアドベンチャーで『ライフ イズ ストレンジ』に近い

    

ゲームシステムやら雰囲気やら、『ライフ イズ ストレンジ 3』と言っても全然違和感ないくらい近いです。

特殊能力持ちの主人公ではないものの、リアルな世界に非リアルな出来事が起こることも似ています。
唯一違うのは高校生と大人の2つの時代が交互にストーリーが進むことですかね。

会話の選択については、物語の変化というより、スワンを中心に3人の好感度の変化についてが多いみたいです。

3人との恋愛(?)シミュレーションみたいな感じです。好感度がどう響くかはチャプター2で明らかにされると思います。

   

   

先ほどの通り特殊能力を持つ主人公ではありませんが、その代わりにスワンの好きなビデオカメラで撮影を楽しむことができます。

撮影は基本的にいつでも可能で数秒の動画を録画でき、後に繋ぎ合わせて編集することも可能です。

カメラで撮るとキャラがそれなりの反応をしてもらえたり、コレクション的な感じで映像を集めることもできますが、個人的に格別面白い要素だなとは思いませんでした。

  

   

ただ、1995年もののビデオカメラの画質がリアルに再現されており、その当時に、本当に撮影しているような気分になれます。

チャプター1では日常の撮影が基本だったので、このビデオカメラのシステムがチャプター2のストーリーにどう活かされるのか、それともただの撮影機能として終わってしまうのか…どう扱われるのか気になるところです。

  

    

『ライフ イズ ストレンジ』が好きなら遊んでみる価値は十分あると思います。久しぶりの「DON’TNOD」のアドベンチャーでもありますし雰囲気も似ているのでファンなら面白いと感じるでしょう。

ただ、今までの『ライフ イズ ストレンジ』と比べ、物語はリアルな人間ドラマメインなので、ストーリーに関しては、『Tell Me Why』に似ているかもしれないですね。(『Tell Me Why』も能力持ち主人公でしたけど)

チャプター1終盤から『ライフ イズ ストレンジ』っぽくなるのでそんな展開を望むなら結構進めないといけません。

 

分岐はかなりありそうな予感

   

おなじみのクリア後にどのルートを通ったかを確認できるところを見るにかなりの分岐がありそうです。

主人公のスワンを通して好感度ルートが「ノーラ」「オータム」「キャット」の3人あるの時点で今までの『ライフ イズ ストレンジ』シリーズと比べても分岐が多いかもしれません。

   

   

本筋のストーリーに変化があるまではなさそうですが、細かなルート分岐と、今後のチャプター2でエンディングが変わるなんてこともありそうです。

選択によって3人がどう反応するか?というのは選択した際にハートマークで表示されるので今作はどの選択がどんな影響をあたえるのかというのがその場でわかりやすく3人の好みも把握しやすいです。

先ほどの通り、チャプター1では恋愛シミュレーションっぽい要素が強いのでストーリーに変化を生みたいならチャプター2に期待するしかなさそう…。

  

チャプター1をクリアしても謎が多すぎる…

   

大人時代で高校生時代を振り返るところから始まるわけですが、なぜ大人になってまた4人が集まることになるのかまではわかりません。

先ほどの通り、チャプター1は大人時代で集まる理由に触れつつ、高校生時代で得た体験を振り返るのがメインとなっています。

ということで謎が深まるばかりです。

チャプター2ではどうなるんだろう?という期待を持たせてくれるエンディングではありましたが、大人時代が???過ぎてついていくのが難しい。

その上、チャプター1のボリュームが結構あったので、前半でダレがちなのでチャプター1を分割して3チャプターくらいに分けてほかったかなという印象です。

といっても、まだチャプター1だけなのでゲームの総評をするにはまだ早いので謎云々、ストーリーに関してはチャプター2をクリアしてからですね。

チャプター1時点では、大人時代の謎による置いてきぼり感を除けば、「DON’TNOD」らしい特別な女子高生ライフを体験できるナラティブアドベンチャーという印象で良かったです。

   

このタイプのゲームはストーリーが肝心なのでチャプター1の時点では評価しづらいですが予想外で驚かされるような展開があるわけでもなかったし、まだ『ライフ イズ ストレンジ』ほどの衝撃は感じていません。タイトルが違うので一緒にするのもどうかなとは思いますけど。

グラフィックは綺麗ですが、キャラクターの挙動がぎこちなくてちょっと気になるところがあって、特にスワンの愛猫がCG感満載のぎこちない動きだったのが気になりました。
今のところ全体的に“普通”の域を超えていないので早くチャプター2を遊んで覆して欲しいところ。